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コラム 暮らしを彩るワンポイント心理カウンセラー・石原加受子さんの
自己肯定感のレッスン

第6回 
自分の「嫌い」を認めよう

どうしても好きになれない人がいる。どう付き合ったらいいのだろう。嫌う自分を責める必要はありません。

思考パターンと感性パターン

ものごとのとらえ方、選択の仕方を大別すると、ふたつのパターンに分けることができます。ひとつは、物事を頭で考えて判断する「思考パターン」。もうひとつは、感情や感覚などで判断する「感性パターン」。これらは、ものごとの決め方の基準がまったく異なります。思考パターンは、「正しい・正しくない。良い・悪い。損・得。メリット・デメリット」といったものを基準にして決めがちです。対して感性パターンは、「自分の感じ方」を優先します。

嫌いな人がいたら……

たとえば、職場やさまざまな付き合いの中に、嫌いな人がいるとき。思考パターンの人は、たとえ嫌いな人であったとしても、「仲良くできるように、努力しなければならない」と考えるのではないでしょうか。そうやって「仲良くする」を自分に課して努力しても、なかなか嫌いな相手を好きになることはないでしょう。逆に、そうやって自分の嫌いという心を無視して近づいていって、抜き差しならぬほど関係が悪化してしまうということも少なくありません。これが、思考パターンの人の陥りがちな問題点。どうしてそうなってしまうのでしょうか。
第6回 1xbet 신청「嫌い」を認めよう/心理カウンセラー・石原加受子さんの【自己肯定感のレッスン】
イラスト・三好 愛

「嫌い」を認める

それは、「頭で考える」という論理性を重んじるあまりに、自分の気持ちや感情を無視し、置き去りにしてしまうからです。では、こんなとき自分の「感じ方」を優先して、「あの人は嫌い」という自分の気持ちを認めると、どうでしょうか。あらためて、「私は、あの人が、嫌いなんだ」。そうつぶやくと、どうでしょう? ふと、気分が軽くなりませんか。これが、自分の感情を認めるということです。そして、認めるからこそ、「嫌いな人と、無理に仲良くする必要はないんだ」 と、きっぱりと思うことができるでしょう。

自分の感じ方を大切に

「嫌い」という自分の心に沿って、無理に仲良くしようと思わなければ、トラブルを起こさない距離まで離れていることができるでしょう。その距離は、言い換えれば「嫌いにならないでいられる距離」だと言えます。自分の「好き・嫌い」を認めることができれば、むしろ、無用なトラブルを起こさないで済むのです。
石原加受子
石原加受子(いしはら・かずこ)さん
「自分中心心理学」でさまざまな悩みを持つ人に寄り添ってきた心理カウンセラーの石原加受子さん。自己肯定感を高めるためのヒントを教えてもらいます。
心理カウンセラー。心理相談研究所「オールイズワン」代表。「自分を愛し、自分を開放し、もっと楽に生きる」ことを目指す「自分中心心理学」を提唱。仕事や家族、人間関係に悩む人に向けたセミナーやカウンセリングなどを30年続けている。「誰にも言えない『さみしさ』がすっきり消える本」(SBクリエイティブ)「やっかいな人から賢く自分を守る技術」(三笠書房)など著書多数。文庫化された本や翻訳本も含めると200冊以上を出版している。日本カウンセリング学会会員。日本学校メンタルヘルス学会会員。厚生労働省認定「健康いきがいづくり」アドバイザー。
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