果たしてインターバルやスピード練習やったら、マラソンの記録は伸びるのでしょうか?
おそらく伸びるでしょう。
置き換えれば、持久力のパフォーマンスが上がります。イコール、速く走れるようになるということです。
そのキーワードが、ミトコンドリア。
このミトコンドリアは酸素を使ってエネルギーを生み出します。増えれば増えるほど、より多くのエネルギーが生み出され筋肉も疲れにくくなると言われています。また運動すれば増えて、運動しなければ減り、短時間でも全力走など高強度のトレーニングをすればミトコンドリアの量が飛躍的に増すそうです。
またこのミトコンドリア、2つのもがあるようです。
ゆっくりとした動きに適した赤色の筋肉、遅筋のミトコンドリアと、速い動きに適した白色の筋肉、速筋のミトコンドリア。
軽いランニングでは、遅筋のミトコンドリアは増えますが、速筋は眠っているため速筋のミトコンドリアは増えません。速くなりたければ、この速筋のミトコンドリアを増やすことです。
速度を上げて走ることで、速筋が活発化し、速筋のミトコンドリアが増え始めます。
さらに運動によって毛細血管も増え始め、速筋が遅筋の方へとシフトしていくらしいですよ。
日本人のトップランナーと、ケニア人のトップランナーとではミトコンドリアの量が絶対的に違うと聞いたことがあります。また、ケニア人の筋肉はピンク色だということも耳にしたことがあります。
先ほど述べたように、白い筋肉(速筋)が赤い筋肉(遅筋)にシフトしてきたせいで、ピンク色に変化したのかもしれません。長く走れる遅筋と速く走れる速筋を兼ね揃えたピンクの筋肉。長い距離を速く走れるヒントがここにあるような気がします。
ですから速く走るためには、ミトコンドリアの量をいかに増やしていくかが鍵のようですね。
インターバルやスピード練習をする理由の1つは、飛躍的にミトコンドリアの量を増やすことだったのです。お分りいただけましたでしょうか。
しかし、いきなり初心者が全力疾走や高負荷のトレーニングをすることは怪我をしたり故障のリスクが高すぎます。まずはじっくり走り込んでから下地と基礎をつくることが大事。それから試してみるのも手ですよ。
また高負荷のトレーニングは体への負荷がかかりますから、走ることと同じくらい、質のよい休みを取ることも必要になってきます。ケアも十分に行いましょうね。
次回はさらに、私が常に気を遣っていた動きの創造についてお話しします。