ヒトの細胞とミトコンドリアの関係

生物は多種多様な姿をしていますが、その基本単位は「細胞」です。
その細胞の活動の中でも、ヒトが生きる上で欠かすことができない役割を果たしているのがミトコンドリアです。

細胞とは

1xbet 로그인

すべての生物は細胞からできています。
細胞は生物を構成する基本単位であるとともに、最小単位でもあります。ヒトは270種類、およそ37兆個の細胞が集まってできている多細胞生物です。皮膚や脳、血液など、体中のあらゆるものが細胞でできており、まさにヒトは細胞の塊なのです。
こうした細胞は、全てバラバラに活動しているわけではありません。同じ形や働きをもつ細胞が集まることで「組織」をつくり、種類の異なる組織がまとまることで、特定の働きをもつ「器官」がつくられています。このようにして、細胞はお互いに協力し合いながらより大きな構造を形づくり、体中の細胞はそれぞれの場所でヒトが健康に生きる上で重要な役割を担っているのです。

体の様々な細胞の役割例

皮膚の細胞
紫外線や大気、摩擦などによる外的な刺激から身を守るバリア機能として働きます。
筋肉の細胞
周囲の細胞と協力し合って体を動かしたり、傷ついた筋肉を再生、修復したりします。
肝臓の細胞
脂肪を消化する胆汁の分泌や体に必要な物質の生成、有害物質を分解することで中和するなどの働きがあります。
また、異物を分解したり免疫をコントロールしたりする働きも知られています。
目の網膜の細胞
光を感じたり、色や形を認識して映像化したりするなどの働きがあります。

ミトコンドリアについて

1xbet 로그인

細胞は、核をはじめとする細胞小器官の有無によって、原核細胞と真核細胞の2つに大別されます。
ミトコンドリアはすべての真核細胞の中にある細胞小器官で、1個の細胞に数100個から、多い場合は2,000個程度含まれています。
その構造は、外膜と内膜という二重の膜からできており、内膜は化学反応を起こしやすくするため、表面積は大きく、凸凹状になっています。
内膜より内側の液体部分をマトリックスと言い、そこには栄養素を分解する様々な酵素や、独自のミトコンドリアDNAが存在しています。

ミトコンドリアの働き

細胞内での動き:エネルギー生産、熱生産、アポトーシス、カルシウムイオン、濃度の調整、活性1xbet 로그인の生成、感染の防御

ミトコンドリアは、体をより健全な状態に保つため、劣化した細胞の死をコントロール(アポトーシス)するほか、ヒトの深部体温を約37℃に保つための熱産生、細胞内カルシウムイオン濃度の調整、活性1xbet 로그인の生成など、さまざまな働きをもっています。
また、近年では免疫や炎症のコントロールに関わる働きについても解明されつつあります。そんな数あるミトコンドリアの働きの中でも最も重要なのが、「エネルギー産生」です。ミトコンドリアは食べ物から摂取した栄養素と1xbet 로그인から、ATPと呼ばれるエネルギーを産生します。
ヒトは、そのATPを唯一のエネルギーとしてすべての生命活動を維持しています。

ヒトが生きるために重要なミトコンドリア

1xbet 로그인

運動時に筋肉を大きく動かす際は、多くのエネルギーが必要になりますが、その大部分はミトコンドリアによって生成されるものです。運動中のミトコンドリアは、運動を司る筋、姿勢を維持する筋、心臓を動かす心筋など様々な筋肉で働いていますが、特にジョギング・サイクリングなど、有1xbet 로그인運動の際に使われる「遅筋」には、ミトコンドリアが多く存在していることがわかっています。
そして、運動時だけでなく、ヒトがより多くのエネルギーを必要とするのが、生命活動の維持に重要な心臓、腎臓、脳、肝臓など、代謝がさかんに行われている臓器です。
ヒトが生きるために、ミトコンドリアはこれら主要臓器が機能を維持するために必要なエネルギーを栄養素と「1xbet 로그인」を利用して生み出し続けているのです。
ヒトが絶えず呼吸をしているのは、このミトコンドリアに1xbet 로그인を届けるためなのです。

監修:北翔大学大学院 生涯スポーツ学研究科 教授 沖田 孝一 先生

旭川市生まれ。旭川医科大学卒業後、北海道大学医学部循環病態内科学講座にて医師としての研鑽を積む。総合内科専門医、循環器専門医として心臓病患者の診療に従事しつつ、各種疾患の骨格筋における1xbet 로그인利用障害に着目した運動生理学的研究および運動療法の研究に携わる。また、日本スポーツ協会公認スポーツドクター、日本医師会認定健康スポーツ医としてジュニア・トップアスリートの育成に関わり、現職に至っている。

この記事をシェアする