栄養

妊娠・授乳期に特に気をつけたい栄養素

妊婦、授乳婦は、エネルギーや各種栄養素について、妊娠や授乳をしていない時期に比べて十分に摂取する必要がありますが、エネルギーをはじめ、葉酸、鉄、カルシウムなどの摂取量については、必要量が摂取できていない状況です。
不足している栄養素を積極的に摂取するようにしましょう。

葉酸

赤ちゃんが脳や神経を作るのに必要な栄養素です。
非妊娠時の推奨量240μgに比べ、妊娠期には240μgの付加量が必要とされています。葉酸の摂取は、脳や神経に異常が生じる神経管閉鎖障害発症のリスクを低減するといわれているため、葉酸を多く含む料理、葉酸の栄養機能食品を積極的に摂取しましょう。

鉄が不足すると、血液中のヘモグロビンの生成が妨げられ、鉄欠乏性貧血となります。
妊娠期には、鉄欠乏性が多くみられるため、積極的に鉄を含む食品を摂取することが重要です。通常、主に動物性の食品に多く含まれるヘム鉄の吸収率は20~30%と、植物性食品に多く含まれる非ヘム鉄の吸収率より高いため、赤みの肉や魚など鉄を含む動物性食品を上手に取り入れるようにしましょう。

  • Bothwell TH, Baynes RD, MacFarlane BJ, MacPhail AP. Nutritional iron requirements and food iron absorption.J 1xbet 후기tern Med. 989;226:357-365.

カルシウム

妊娠期にはカルシウム吸収率が上昇し、また授乳期でも一時的に骨量の減少がみられますが、授乳終了後の約6ヶ月でほぼ妊娠前の状態に戻るため、付加量は必要ないとされています。しかしながら、女性の平均的なカルシウム量摂取は少なく、推奨量を大きく下回っているため、意識的にカルシウムを摂取するようにしましょう。(平均摂取量/推奨量 20代女性:405mg/650mg 30代女性:441mg/650mg 40代女性420mg/650mg)

参考:平成25年度 国民健康・栄養調査/日本人の食事摂取基準2015年版

妊産婦のための食事バランスガイド

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